今回のテーマは、チェーホフの短編集の中から、自分の気に入ったものを1つ、朗読することでした。
今回より3名の新人が仲間入りしたので、目黒講師より、「物語とは」、「なぜチェーホフを扱ったのか」について、おさらい的に説明がなされた後、順番に、全員より朗読の発表が行われた。
全員の発表が終わると、目黒講師より朗読の意味などについて説明がなされた。
説明の概要は次のとおりでした。
黙読、音読、朗読の違い
稽古と練習の違い
朗読の場合は稽古。その違いを自分で考えること。
主人公がどういう状態におかれているのか?それを良く考えて読み込んで欲しい。その状況設定をいろいろ頭に思い巡らせて読んで欲しい。1つの物語を読むために、物語のいろんなことを考え、想像させ、シークエンス・シチュエーションを考えると、物語がもっと面白くなることを、稽古によって体感することが大事。
物語は会話が多い。したがって、本人になりきって声に出すことは大切。もうひとつ大事なものが対話。討論ではなく、敵味方ではなく、自分の価値観を柔軟に高めて、人との共有地を作っていくための対話が大事。
物語には登場人物が存在する。作家が作り出した途端、登場人物を作家との対立という構図が出来上がる。物語の中の語り手は作家と=(イクオール)ではない。さらにそれを朗読する人。物語に参加して朗読して欲しい。読者というだけでは、朗読者としては成立しない。読み手・朗読者は、読者や作家とは違う理解が求められる。朗読者は神様の視点を有する優位点がある思議な存在である。シチュエーション・シークエンスをぜひ頭に入れて欲しい。
次回の朗読もチェーホフ短編集から行うので、違う作品の朗読を期待したい。
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